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戸籍謄本や住民票、77件不正取得される/横須賀市
神奈川新聞 2013年11月27日
探偵や調査会社が関与して全国的に戸籍謄本などが大量に不正取得された二つの事件で、横須賀市でも計77件が不正に取得されていたことが26日、分かった。市議会本会議で、吉田雄人市長が長谷川昇氏(研政)の一般質問に答えた。
2事件は、都内の司法書士事務所と群馬県の調査会社が関わったもので、一昨年から昨年にかけて発覚。長谷川氏は県内では計818件が不正に取得されたと指摘し、横須賀市の件数をただした。
市長は調査した結果、戸籍謄本が40件、住民票が37件、不正に取得されていたことが判明したと答弁。法律上請求権限を持つ司法書士と行政書士が、探偵から依頼されて取得したものだったという。
戸籍証明書などを第三者が請求した場合には、本人に伝える「本人通知制度」がある。全国では370自治体、県内では藤沢市が導入しているが、横須賀市にはなく、2事件で被害に遭った77人には伝えていない。竹内英樹市民部長は「本人通知制度がないので、伝えていない」と説明した。
長谷川氏は「(事件の)裁判でも通知制度があるところで(情報を)取るのはやめようと言っていたと、取り上げられていた。通知制度は市民の安全を守る策になるのではないか」と制度の導入を求めた。
市長は「(司法書士など)士業の皆さんは社会的使命も高い職種で与えられた権限で請求している。不正に(請求権を)使用した際、窓口に判断するすべはない。国による法整備が一番望ましいが、法務局、県、士業団体の意見を聞きながら、不正取得をどう防ぐか考えたい」と述べた。
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