横須賀市議会6月議会報告
6月9日、6月議会で長谷川昇は、横須賀の未来を支える「教育」と「福祉」の最前線を守るため、教職員の働き方改革と、2040年を見据えた地域福祉体制の再構築について、市長および教育長に質問しました。以下、質問の要旨をまとめました。
1.教育改革と教職員の働き方改革について
給特法の一部改正が行われたことで、各自治体の教育委員会に「業務量管理・健康確保措置実施計画」(以下「実施計画」)の策定が義務付けられました。横須賀市においては、以前より実施していた「スクールスマイルプラン」を改訂し、実施計画としています。
働き方改革の真の目的は、単なる負担軽減ではないということです。負担軽減をし、生み出された時間を「子どもと向き合う時間」にあて、教育の質を高めることが大切です。この理念を、現場で機能させるための具体策をただしました。
- (1)「時間外在校等時間」に関わる目標達成と「子どもと向き合う時間」の確保
- 新たなスクールスマイルプランが掲げる「時間外在校等時間の月45時間超ゼロ」という目標に対し、中学校では依然として2人に1人が超過し、自己研鑽の時間が確保できている割合は20.8%に留まっています。時間外在校等時間の削減という「量(数字)」だけでなく、子どもと向き合う時間が増えたかという「質(成果)」の側面から、改革をどう検証・評価するのか、質問しました。
【教育長答弁】
「子どもと向き合う時間」や「自己研鑽の時間」の確保は、「働きやすさ」や「やりがい」という目標達成の根幹であると認識している。今後もその実感を把握して成果の検証にいかしたい。
- (2)若手教職員の育成とメンタルヘルス対策
- 全国的にも横須賀市においても、若手教職員の早期離職や精神疾患による休職が深刻化しています。多忙化のしわ寄せで、先輩も若手を「育てる時間」を失う悪循環を断ち切るため、業務改革が進むまでの間、教育委員会がどのように若手をサポートしていくのか、具体策を問いました。
【教育長答弁】
これまでも、研修内容を精査し、系統的に実施してきた。初任者に対しては、研修で現場での実践に寄り添いながらサポートしている。メンタルヘルス研修も設けており、今後も効果的なサポートのあり方を検討し、若手教員を支えていきたい。
- (3)行政職員を活用した「学校運営体制の新モデル」
- 教頭や副校長に業務が集中し、本来の教育活動が削られている現状を指摘しました。そこで、教員免許を持つ市の一般行政職員や経験豊富な再任用職員などを活用し、教頭業務や学校にある行政業務の肩代わりをしてもらうようにするなど、「多様な人材を学校現場に活用する新たな仕組み」を市長部局とともに構築するように提案しました。
【教育長答弁】
管理職および教員の業務負担軽減は重要課題と認識している。新たな人材活用のあり方については、市長部局とともに研究していく。
- 教材費徴収上限額とこれからの公費負担
- 物価高騰により、定められた金額内で教材を取捨選択している教員の負担が増大しています。実態に即した制度にするため、学校現場と教育委員会が課題を共有する仕組みづくりと、今後の「公費負担」のあり方について、見解を問いました。
【教育長答弁】
課題共有の仕組みとしては、既存の情報共有や協議の場を活用し、学校現場の実情を丁寧に把握しながら必要な対応を研究していく。また、公費は受益者負担の原則に基づいている。これからの公費負担のあり方についても、現場の実態を踏まえながら慎重に検討していく。
2.未来の横須賀を見据えた地域福祉体制の再構築について
「8050問題」やヤングケアラー、孤立死など、地域課題がかつてないほど複雑化する中、横須賀市の地域福祉は構造的な変化を迫られています。「人を増やし、育て、DXで活かす」ための戦略的な人事政策への転換を市長にただしました。
- (1)2040年問題と支え手不足への危機認識
- 横須賀市の推計では、2040年には高齢化率が39.2%に達し、85歳以上の約半数が要介護・要支援認定を受ける一方で、働き手(生産年齢人口)は約6万7,000人も減少します。「支援が必要な人が増え、支える人が減る」という危機に対し、市長の認識を問いました。
- (2)福祉専門の「重点採用」と人事政策の転換
- 困難な複合ケースに対応するには、社会福祉士などの専門人材が欠かせません。全国的に人材獲得競争が激化する中、「全職種一律」という現在の定員管理の考え方を見直し、将来に向けて福祉専門職の採用枠を拡大し、重点的かつ計画的に採用を増やすよう提案しました。
- (3)DXによる人的再配置と戦略的な「リスキリング」
- 「機械にできることは機械に任せ、人にしかできない仕事に力を注ぐ」という方針のもと、市のDX推進で生み出された人員を福祉業務へ再配置すべき、と主張しました。その際、市職員が資格を取得するための支援(リスキリング)を行い、処遇(給与等)の改善、組織の内側から専門人材を育てる仕組みづくりを求めました。
※リスキリング:仕事に必要な新しい知識や技術を学び直し、変化する社会や職場で活躍できる力を身に付けること。
⭕️ 長谷川昇は、2026年度神奈川県内広域水道企業団議会議員として選出されました。
神奈川県の水道事業は県内を広域で管理運営をしていることから、関連自治体から11名の議員を出し、広域水道の課題について審議することとなっています。水道事業も課題が山積していますので、本市水道局・全水道横須賀労組からも情報共有をしながら進めていきたいと考えています。
⭕️ 「教職員の定数改善・予算増額」「地方財源の強化」の2件意見書が全会一致で採択!
三教組提出「教職員定数改善、教育予算増額」請願・意見書、議運発議の「地方財源の充実・強化」に関しての意見書は、6月25日本会議で審議結果を報告し、全会一致で採択されました。
