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Facebookにも、横須賀の人口流出の課題を提起したところ、いろいろな意見をいただきました。ご紹介します。
前回のブログに、「横須賀は横浜から近い」ということから、地価や不動産価格について、書きましたが、市内の不動産屋さんをしている友人からメッセージがありました。
◎人口流出は困ったもんだね~
この記事には横須賀の地価が低い、と書いてありますが、実際はバス便でない所は横浜市と大差がなく、通勤時間を考えるとより近い横浜市へ転出して行くのは明白ですね。
例えば追浜の良い場所は戸塚あたりとさほど変わらないし、また北久里浜・久里浜・大津辺りも同様です。
京急電車の最終を伸ばした上に、さらにバスの最終をうまく連動させる必要がありますね。不動産開発をしている京急グループが頑張れば、かなり歯止めがかかる気がします。
横浜市のバス便よりかえって時間がかからない通勤網があれば、かなりの歯止めになりますね。
また、建設関係の設計をしている友人からは、こんな意見もありました。やっぱり交通の便ですかね。終バスの時間が意外と重要という視点は大切ですね。
◎教育、医療、福祉などの行政サービス、そして自然環境も居住地を選択するのに大切な要素のひとつですが、原点でもある交通アクセスを細かく点検してはいかがですか?私は30年程前、横須賀市から都心の大学に通っていました。工学部の学生だったので、学生時代の後半に大学近くに引越し、それ以来横須賀には戻ってません。
例えば私の住む自由が丘駅 東横線下り終電25:01。その客をちゃんと待って、深夜バスが25:03に自由が丘駅ロータリーから出発、世田谷区深沢、駒沢エリアまで運んでくれます。このバスは酔客よりも普通に仕事帰りのお客さんで満員です。働く女性客も多いです。
一方、横須賀中央の下り終電は0:51。例えば衣笠駅行きバスは23:19が終車。(深夜バス、今はあるのかな?)勉強、仕事、遊び盛りには、ちょっと辛いですね横須賀から通うのは。 昔、父に聞いた話ですが、「子安の里の父知らず」海軍工廠かどこかに勤めるのに早く仕事に出て遅く帰るから、子どもは父親の顔を知らないってことを言ったそうですね。
対都心との関係では横須賀の多くのエリアがそれに似たような状況が今でもあるのでは? 京急社長は地元の先輩、そのあたりも相談してはいかがでしょうか? 深夜に都心からの直行下り電車(快速特急より少ない停車駅)と、それにリンクする深夜バスがあれば、都心に勤める人も海と自然にあふれる横須賀に呼び込めるのでは?
また、金融機関に勤める友人からの意見です。子育て支援を並べても、なかなか比較にならない。横須賀独自の発信が必要なんですね、
◎海老名市・中学3年まで医療費無料。
大和市・小学校6年まで無料。
横須賀市・小学校2年まで通院費は無料。
この他にも大和や海老名などの人口増加地域には、立派な劇場や美術館は無くても、沢山の子育て支援や高齢者福祉政策があるんですよねぇ~
転出者、横須賀に住んでいた人がなぜ離れたのか着目すべきという意見。アンケートで、他都市と比べて、流入が少ないということから、流入に着目した施策だが、よくよく考えたら、他都市と比較して、交通の便や住宅の大規模開発がない中で、流入増は規定できない。発想はむしろ、今住んでいる横須賀市民によりよい行政をしつくすことではないか。 その上で、「横須賀かがいい」という声を自発的に拡げていくことの方が、絶対に建設的。近隣の市民に、引っ越しをする動機のない人に、パンフレットを配って、「いい街だよ。」といって、横須賀に移住する効果は、見込めない。
◎居住者が転出した場合の理由分析も大切だと思います。行政に対する不満は大きいらしいですね。
若い30台の医療関係の仕事をしている教え子からも意見をもらいました。市民は、セレクトする時代。選んでくれた人に、ずっと住んでもらえる施策をすることなんでしょうね。それが地に足をつけた政策なのではないでしょうか。
◎横須賀を離れて11年になります。
今でも大好きな街ですが、子育て、買い物、医療は千葉県の田舎の方が便利です。
また、こんな田舎でも人口を増やしている地域は、やはり上記の3点に不便を感じく、近隣の市と比較して充実していることでのびてきているように感じます。
住民の方は、生活のしやすさ、悪い言い方をするとどれだけ待遇されているかで選べる時代になってきていると思います。
最後に横須賀の次のイメージを提起してくれるメッージをいただきました。それでも僕たちは、横須賀かが好き、全国で一番流出が多いのは、残念だけれど、べつに、不名誉とかそういうことではない。
僕らは、この横須賀が大好き。横須賀は、自然があって、海があって、素敵な人たちがいて、そこに愛があって、だから「横須賀っていいね」って思える仕事をしていきたい。
骨格は地中海のリゾートにも負けないくらいのいいものをもっていると思います。今回を大きなチャンスと捉えてより良い形で少しずつでもいいので変わっていけるといいなと思います。写真はイタリアのポルトフィーノです。横須賀にも似たような地形が幾つかあると思うのは私だけではないと思います。
ポルトフィーノ(イタリア)
http://medi-terra.net/cities/italy/portofino.html
神奈川新聞 社説
人口減の横須賀 2014年2月23日
足元に示唆があるはず
横須賀市が2013年の人口移動報告で「社会減」最多の市町村となり、危機感を強めている。市の最大の課題を「人口減少」と位置づけ、「選ばれるまち」の実現を掲げる吉田市政は、ハードルの高さを見せつけられた形だ。
吉田雄人市長は14年度の施政方針で、「大変不名誉と残念に思うとともに、強い危機感を持って臨まなければならないと認識した」と表明。若い世代の転出抑制に加えて転入を促すため、「子育て支援施策を充実させる。戦略的なイメージアップも強化する」と述べた。
市の14年度当初予算案で最重点施策の第一に掲げたのは、小児医療費助成の拡充である。現行で小学校2年生までとなっている通院医療費の無料化対象を4月から3年生にまで引き上げる。同時に発表した4年間の実施計画案では、17年度までに小学校6年生まで拡充することを打ち出している。
財政状況を勘案しながら腐心しているのは分かるが、14年度中に大和市は3学年(中3まで)、大井町は6学年(小6まで)も、それぞれ一気に引き上げる予定だ。厚木、海老名市や中井町など県内の8市町村は、所得制限も付けずに、すでに中学3年生まで無料にしている。
12年4月に人口規模で横須賀市を抜いた藤沢市は、09年に小学校6年生まで拡充。財政状況が深刻な三浦市も小学4年生にまで引き上げる。吉田雄人市長が昨秋の市議会で、「人口減の抑制を考えたとき、比べられやすい政策」と答弁したように、他の自治体も血眼になっていることを忘れてはならない。
戦略的なイメージアップでは、結婚・子育て世代に加え、親世代へのプロモーションを行ったり、相鉄の沿線を重点エリアに定めたPR活動などを行ったりする。いずれも新たな試みであり、奏功を期待したいが、市外から人を呼び込むためには、ぜひ横須賀の発展や人口増の経緯を検証してほしい。
灯台下暗しではないが、姿を消した工場やドックで働くためにやってきた人以外で、市内に流入してきた人々の属性や理由を分析すれば、必ずヒントがあるはずだ。
選挙も、空中戦だけでは勝ち続けることはできない。他自治体との激烈な競争に勝ち抜き、「選ばれるまち」になるには、地道で着実な地上戦も欠かせないであろう。
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