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横須賀市長坂・沢山池に隣接する田んぼを開墾し、水を引いて田植えをして、手間ひまかけて、ようやく稲刈りと脱穀、とうとう収穫をいただく日が来ました。
有り難い大地の恵みを、「餅つき」とおにぎりで、いただきました。20年も荒れ地であった田んぼから、お米が130キロも収穫があり、それをいただくという「幸い」に感謝いたしました。
今回の企画には、こよなく、横須賀の生物と自然に愛着を持ち、自然体で関わっている天白君の存在感が大きい。彼のもつひたむきさが人を動かすのかもしれない。本当に教えられることが多い。
天白君とであったのは、彼が中学校二年生、私が池上中学校2年1組の担任だったことから始まる。妙に人懐っこくて面白い子だった。いつの間にか、教室でザリガニやカメを飼い始め、他の先生から、流しにカメがいる。と騒がれたこともしばしば。
掃除の時間には、私の足に引っついて、床に転がっている天白君を引きずりながら掃除をしたものだ。とにかくユニークで、魚や生き物の博士ということで、クラスの仲間から一目置かれていた。
私の唯一の彼にした教育的なことは、柴田敏隆先生を紹介したことだろう。中2の時に、学年の生徒に柴田敏隆先生の講演をしていただき、自然観察会を行った。それ以来、彼は柴田先生の門下生になり、三浦半島自然保護の会の事務局を勤めるようになった。
高校に行き、大学に行き、横須賀に帰ってからも何度も会ったが会うたびに、三浦半島の生物のことならなんでも一生懸命頑張る、不思議な天白君になっていった。田んぼをつくって、生物多様性を唱えたり、三浦の干潟の埋め立てに反対運動をしたり、そんな彼をしたってたくさんの仲間がいる。面白い青年になった。
教え子はたくさんいるが、彼のように、中学生の時のそのままの気持ちで、まっすぐに好きなことを、仕事にして、毎日好きなことをしながら、それでも頑張っている教え子もいないと思う。
今になって、教師はいい仕事だと思う。あれから、15年も20年も立っても、同じ場所に帰れるものがある。たくさんの教え子と過ごした時間は、それぞれかけがえなく、いとおしく、有り難い。
彼と彼の友達が、耕し、米を植えて、育てて、収穫したお米と、そのお米でつくった餅をいただき、幸せでいっぱいになった。また、来年もおいしいお餅をより多くの人と一緒に食べたいと思う。
そして、横須賀市役所の環境政策のスタッフの人たちのおかげです。陰になり、日なたになりながら、今回のプロジェクトをどろんこになりながら支えている。 本田さん、大森さん、その他のたくさんの皆さん。 ありがとうございました。 また、政策として「水とみどり」の横須賀を後押しをしてきた吉田市長にも感謝しています。
さらに、長坂の町内会の役員のみなさん。家が近いのでちょくちょく手伝ってくれている三留さん・会長の高橋 さん、副会長の青木さん等々・・・・たくさんの人が繋がっていることが、いいのです。
本番は、餅や雑煮を作ってくれた地域の自主保育の皆さんもお世話になりました。 大地からの恵みを中心にしたネットワークは、「感謝」「感動」「感激」・・・・が繋がっていきます。
大地からの恵みを生み出す作業は、神様が私たち人間に与えた最も尊い営みのひとつだからかも知れませんね。
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