「横須賀市いじめ等の対策に関する条例」を審議します。

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第二回定例会で、「いじめ等の対策に関する条例」が提出された。今後、教育福祉常任委員会で審議される。
 
   いじめについては、滋賀県大津市の事件以来、様々な議論がされてきた。まず第一に、早期の対応と周囲の「いじめを許さない」共通認識を持った学校・保護者・地域の連携が必要だ。今回、条例という形がなじむのかどうかという議論は一方であるものの、きちんとした形で、行政・学校・保護者の責務を明確にし、学校の抱える問題、体罰も含んだ、事例を盛り込んだ。学校における、困難な課題の多くが「保護者対応にある」という。このうち深刻なものについて、第三者機関が入ってくれることが、学校をサポートする大きな力になると感じる。ただし、条例が教師や子ども達の全面にでて、事を進めるのではなく、様々な教育活動の後ろでサポートする形であってほしいし、そうでなければならない。

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 今回、横須賀市教育委員会は、「子どもの努め」を定めた。 ただ。重要なのは、この言葉の意味をどれだけ噛み砕いて、子ども達が自分のものと出来るか、子ども社会に起こる様々な「できごと」をもとに、子ども達に返すことが出来るかである。

・自分を大切にするとともにほかの人を思いやり、いじめを許さない勇気を持ち、 及び互いに仲良く生活できるように努めなければなりません。

いじめという困難な課題の前では、条例も道徳も、個々の子ども達が、「自分の言葉」に置き換える作業なしには、何ら意味を持たない。その作業をするスタートとして、位置づけることが必要だ。
 教師は、子どもと向き合う時、常に修羅場に立たされる。子どもの機微と向き合い、そのここの子どもの弱さやゆがみや素直になれない困難な状況にぶち当たることだろう。さらに、個々の家庭環境とも向き合いながら、真剣に、体を張って向きあわなければ、改善への道筋は見えることはない。
そういった現場で、精一杯悩みながら、たたかっている教師を応援する意味で、この条例が生きることを祈る。

かつて、私のクラスでいじめがあったとき、なぜいけないのか、一時間ほど真剣に話し、生徒に投げかけ、話した後で、黒板に。
「どんな理由があろうと、人をばかにしたり、人をいじめたりしては行けない」とチョークで書いた。 
いじめには、いろんな理由がある。君たちに聞けば、「だって○○したんだから」とか、「~なんだからしょうがない」というに違いない。「人は、いろんな違いがある。だから、いいんだ。みんな同じだったら気持ち悪い。「いいか、どんな理由があろうとだ。」「君たちが、変わるまで絶対に消すな!」といって考えさせたことがあった。
しばらく、黒板の上に書いてあった。私は知らなかったが、他の授業の先生が、授業をする時にそれを見て、「これは何?」と子ども達に聞く、そこでその先生なりの話をしてくれていたそうだ。相乗効果で、一日中、子ども達は、その言葉について考えていたようだ。
ある日のこと、クラスの生徒が、職員室に走ってきた。「先生大変です!!」、私はまた、事件でも起こったのかと思って、心配すると・・・・・・・「○○君が、黒板の字を消しちゃった」ということ。  
 
 「また書けばいいじゃないか」と言って、その生徒に言葉を返ししながら、 彼らが予想以上に真剣にとらえていたことを、微笑ましく感じたことを思い出しました。 
「 しばらくは大丈夫かな」と。

 

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(仮称)横須賀市いじめ等の対策に関する条例骨子案について
はじめに
いじめは、人間として絶対に許されない行為であり、全ての学校において、いじめの 未然防止や早期発見・早期対応(以下「いじめの防止等」といいます。)に努めていま す。
しかしながら、市内においては、解消率は高いものの、いじめの認知件数が年間300 件を超えている状況が続いています。
 また、体罰も、決して許されない行為であり、学校では、子どもの人権に関わる問題 であることを認識し、信頼関係を基盤とした適切な指導を心掛けて、体罰の根絶に取り 組んでいます。
さらに、学校においては、学校と子ども、保護者又は地域住民等との間で生じた様々 な問題(以下「学校問題」といいます。)が多発し、これらを解決することに非常に苦 慮しています。
このような状況を受けて、平成25年9月施行されたいじめ防止対策推進法(以下「法」 といいます。)の内容及び「横須賀市支援教育推進委員会」での議論を踏まえ、実効性 のあるいじめ防止対策を進めていきます。併せて、体罰の根絶及び学校問題の解決を図 る対策を進めることを目的に、横須賀の全ての子どもたちが、明るい笑顔で楽しく充実 した学校生活が送れることを目指して、(仮称)横須賀市いじめ等の対策に関する条例 を制定することとします。

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1 総則 (1)目的
いじめの防止等、体罰の根絶及び学校問題の解決のための基本理念、市等の責 務、体制整備を明確にし、いじめの防止等、体罰の根絶及び学校問題の解決を図 ることで、子どもの健やかな成長を実現するため、条例の目的を次のように定め ます。
・この条例は、子どもが安心して学び、健やかな成長を実現する環境づくりを推進するため、いじめの防止等、体罰の根絶及び学校問題の解決の対策に関する基本理念を定め、市、学校、保護者、市民及び関係機関等の責務や役割を明らかにするとともに、市の基本施策や推進体制の整備等に総合的かつ計画的に取り組むことにより、横須賀の全ての子どもたちが、明るい笑顔で楽しく充実した学校生活が送れることを目指し、明るく住みよい社会を実現することを目的とします。
条例骨子(案)
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(2)基本理念
いじめの防止等、体罰の根絶及び学校問題の解決を図るための基本的な考え方
について、次のように定めます。
・市、学校、保護者、市民及び関係機関等は、それぞれの責務や役割を自覚し、法に基づいたいじめの防止等に努め、また、体罰の根絶及び学校問題の解決を図るため、主体的かつ相互に連携・協力して、いじめ、体罰及び学校問題から子どもを守り、子どもが安心して学び、健やかな成長を実現する環境づくりを推進するために取り組むこととします。
(3)定義
条例で使われる用語のうち、明確にしておくべき用語の定義について、次のとおり定めます。
1いじめ
・子どもが一定の人間関係のある者から、心理的又は物理的な攻撃を受けたこと により、心身の苦痛を感じているものをいう。
2体罰
・教職員等が、子どもに対して叩いたり蹴ったり、転ばせたりするなど、身体に対する侵害や身体的苦痛を与えるような行為をいう。
3学校問題
・学校と子ども、保護者又は地域住民等との間で生じた、様々な問題をいう。
4子ども
・小学生、中学生、高校生及びいじめ等の防止、体罰の根絶及び学校問題の解決の対象となる者をいう。
5学校
・市内の市立の小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校をいう。
6保護者
・親権を行う者、未成年後見人その他の子どもを現に監護する者をいう。
7市民
・市内に在住、在勤、在学をしている人、事業者(事業活動を行うもの)をいう。
8関係機関
・子どものいじめ等の防止、体罰の根絶及び学校問題の解決の対応に関係する機
関及び団体をいう。
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(4)責務
基本理念に基づき、市等の責務について、次のとおり定めます。
1市の責務
・いじめの防止等、体罰の根絶及び学校問題の解決を図るために必要な施策を講
じなければならない。
2学校の責務
・学校全体でいじめの防止等、体罰の根絶及び学校問題の解決に取り組むとともに、いじめ、体罰及び学校問題を把握した場合は、その解決に向け速やかに対を講じなければならない。
3教職員の責務
・子どもに一番身近な立場から、いじめの防止等、体罰の根絶及び学校問題の解決に取り組むとともに、いじめ、体罰及び学校問題を把握した場合は、その解決に向け速やかに対策を講じなければならない。
4保護者の責務
・いじめ、体罰及び学校問題を正しく認識するとともに、子どもに対し、いじめは許されない行為であることを説明し、これを充分に理解させるよう努めなけ ばならない。
5市民の責務
・地域において子どもに対する見守り、声かけ等を行い、子どもが安心して過ごすことができる環境をつくるよう努めなければならない。
・いじめ及び体罰を発見したときは、速やかに学校、市又は関係機関等に情報を提供するよう努めなければならない。また、学校問題に対しては、学校、市、関係機関等に必要な協力をするよう努めることとする。
(5)子どもの努め(いじめ、暴力等の禁止)
いじめの防止等のためには、市、学校等の役割だけではなく、子ども自らが他者を思いやることなどが重要であることから、子どもの努めについて、次のとおり定めます。
自分を大切にするとともにほかの人を思いやり、いじめを許さない勇気を持ち、 及び互いに仲良く生活できるように努めなければなりません。

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2 基本方針の策定
・市は、国が法に基づき策定したいじめ防止基本方針を参酌して、本市の実情に応じた、いじめの防止等のための対策が、総合的かつ効果的に行われるようにするための基本方針を定めます。
また、この基本方針と一体の形で、体罰の根絶及び学校問題の解決のための対策が総合的かつ効果的に行われるようにするための基本方針を定めることとします。
これらの基本方針(案)は次のとおりです。(別紙参照)
3 基本的施策
基本理念及び基本方針に基づき、いじめの防止等、体罰の根絶及び学校問題の解決 のために行う基本的な施策について定めます。
(1)相談体制の整備
・市は、いじめ、体罰及び学校問題に関する通報及び相談を受ける体制を整備しま す。また、学校でのいじめや友達との人間関係、学校生活の心配や不安について、 どんなことでも相談できる体制(こどもの悩みホットライン等)を充実させます。
(2)関係機関等との連携連絡
・市は、いじめの防止等、体罰の根絶及び学校問題の解決に向けての対策が関係者の連携の下に適切に行われるよう学校、家庭、地域社会及び関係機関の間の連携の強化、関係機関の支援及びその他必要な体制の整備を行います。
(3)研修の充実
・市は、いじめの防止等、体罰の根絶及び学校問題の解決に向けての対策が専門 的知識に基づき適切に行われるよう、教職員の資質能力の向上を図るための研修 を充実させる体制を整備します。
(4)啓発活動
・市は、いじめの防止等、体罰の根絶及び学校問題を解決することの重要性、い じめ、体罰及び学校問題に係る相談体制及び救済制度に関する必要な広報その他 啓発活動(広報よこすか、ホームページ、リーフレット等)を行います。
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4 いじめの防止等、体罰の根絶及び学校問題の解決に関する措置
いじめの防止等、体罰の根絶及び学校問題の解決のために必要な組織の設置や行う べき措置について定めます。
(1)(仮称)学校いじめ防止対策委員会の設置
・学校は、各学校におけるいじめの防止等に関する措置を実行的に行うため、常
設の組織を設置します。
・組織の構成員は、教職員、心理職、福祉職、地域住民等とします。
(2)(仮称)いじめ等課題解決専門委員会の設置
・市は、いじめ、体罰及び学校問題の解決を図るため、附属機関として、常設の
組織を設置します。
・同委員会は、次の2つの役割を担い、これらの助言等や調査検証の結果につい
ては、市へ報告します。
1学校では解決が困難な案件についての助言等
2自殺や死亡事故などの重大事態が発生した場合の調査検証
・報告を受けた市は、学校と連携して必要な措置を取ります。
・組織の構成員は、医師、臨床心理士、学識経験者、弁護士等とします。
(3)いじめ、体罰及び学校問題に対する措置
・子どもからいじめ、体罰及び学校問題に係る相談を受けた者は、いじめ、体罰 及び学校問題の事実があると思われるときは、学校へ通報をします。 ・学校は、通報があった場合及びいじめ、体罰及び学校問題があると思われる場 合は、事実確認を行い、その結果を市に報告します。 ・学校は、いじめ、体罰及び学校問題があることが確認された場合は、当該いじ め、体罰及び学校問題の解消及び再発の防止を図るため、必要な措置をとるもの とします。 ・これら措置に当たっては、市は学校に対し、必要な支援・助言を行います。
5 条例の施行期日等
・本条例は、平成26年7月1日に施行します。

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いじめ対策 体罰も対象 横須賀市が条例案 第三者組織を設置へ
東京新聞 6月7日

横須賀市はいじめなどに対応するため、十日に開会する市議会定例会に、いじめ対策条例案を上程する。いじめに限らず、学校をめぐる保護者や地域のトラブルと体罰も対象に含め、深刻な事案に対処する第三者組織の設置を盛り込んだのが特徴。可決されれば、七月一日から施行する。
 同様の条例は、大津市のいじめ自殺問題を機に全国で制定の動きが広がり、県内では相模原市に続き二番目の見通し。横須賀市の条例案は「子どもを守る」との観点で、対応事案をいじめ以外にも広げた。条例で守る対象は、市立の小中高校の児童生徒。市立高校の生徒は、市外から通う子も対象に含める。
 条文では、いじめなどの未然防止や早期発見・解決に向け、市、学校、教員、保護者、市民それぞれの責務を規定。関係機関との連携や研修の実施、学校ごとに地域住民や専門家などを交えた対策委員会の設置を定めた。
 子どもの自殺や校内で解決できない事案に取り組む外部組織「いじめ等課題解決専門委員会」の設置も取り入れた。学識者や医療、福祉関係者など十人でつくり、教育委員会の依頼を受けて対処する。 

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